Gather ye rose-buds while ye may:
Old time is still a-flying;
And this same flower that smiles to-day,
To-morrow will be dying.
tye glorious lamp of heaven, the sun,
The higher he's a-geting,
The sooner will his rase be run,
And nearer he's to seting.
That age is best, whici is the first,
When youth and blood are warmer;
But being spent, the worse and wrost,
Times will succeed the former.
--Then be not coy, but use your time,
And while ye may, go marry;
For having lost but once your prime,
You may for eｖer tarry.
Robert Herrick
（Language of flowers ｂｙ Kate Greenawayより）
乙女らよ、時を惜しめ
年若き日に、薔薇のつぼみを摘みなさい。
古いときは、今も過ぎ行く。
今日笑って咲いているその花も
明日には枯れてしまうだろう。
天国に輝く灯、太陽も
より高く昇れば
それだけ早く降りてくる。
沈む時も近い。
一番よい時は、そのはじめの時。
若さと血潮の熱いとき。
無駄にすごせば、しおれるばかり。
時は昔に帰らない。
はにかんでないで、若い時を楽しみなさい。
そうして、早く結婚を。
花の盛りを過ぎたなら、
いつまでもただ待ち続けるだけ。
−−ロバート へリック
若い日に薔薇をつめ、言ってることは同じですが、
ロンサールの誘惑的な刹那主義にくらべると、
へリックの詩は現実的です。
ウーマン・リブの人には、怒られちゃいそうな内容ですが。
今は、幾つになっても、恋も結婚も、ですよね。
ロバート・へリックは１７世紀、イギリスの詩人です。
イギリス国教会の聖職者でもあり、抒情詩が特長。
空想の恋人ジュリアに捧げられた詩はとても綺麗です。
この、To the virgins、をぱくったのが、ゴンドラの歌のようです。
ゴンドラの歌
いのち短し 恋せよ乙女
紅き唇 あせぬ間に
熱き血潮の冷えぬ間に
明日の月日はないものを
いのち短し 恋せよ乙女
いざ手をとりて かの船に
いざ燃ゆる頬を 君が頬に
ここには誰も来ぬものを
いのち短し 恋せよ乙女
黒髪の色 あせぬ間に
心のほのお 消えぬ間に
今日は再び 来ぬものを
吉井勇
（日本の歌名曲集、成美堂出版より）
これはまた、随分と刹那的、享楽的な感じです。
ロンサールと似てますね。
若い日に薔薇を摘むのもいろいろです。
私は城夏子さんのように、薔薇＝人生の楽しみ、と考えて、
その言葉どおり、
「うら若き日に薔薇を摘み、
老いてもやっぱり薔薇を摘み」
ような生き方が理想です。
本物の薔薇の花も、摘みたいな。
追記（訂正）
「ゴンドラの唄」がへリックの「乙女らよ、時を大事に」の詩から、と思っていましたが、
アンデルセンの「即興詩人」から、だそうです。
また、へリックの詩はスペンサーの「妖精の女王」の誘惑の歌、
「時をとらえよ」をテーマとしたものの同テーマでの、真面目な叙情歌、ということです。
「花のイギリス文学」金城盛紀氏の著作より
（Ｈ16・8・17）
